我々スタッフは、HPNを愛用しています。
アベレージスピードの高い海外のラリーや、日本国内のラリーに参戦するだけでなく、気軽にダートライディングを楽しむ事も。また、大きな荷物を積んでのロングツーリング、時にはキャンプ道具を満載してタンデムツーリングに出かけることもあります。
その上でスタンダードGSとHPNのシャーシ性能の違い、走行安定性能の素晴らしさや高剛性フレームがもたらすオフロード走行でのスタビリティの高さには感銘を受けるばかりです。
我々は幾度となくHPNに足を運び、ペッパール氏とのディスカッションを重ね、彼らの考え方・イデオロギーに深い感銘と尊敬を抱いています。我々がReinforcementと名乗る理由、それはHPNのオーダーシートのトップに記載される「Frame Reinforcement」という言葉の一行にほかなりません。
フレーム補強の為のプレートを鉄板から切り出し、溶接を行うことはとても簡単です。そうすればフレームの補強は出来るでしょう。しかしHPNが大切にしていること、それはフレームの精度です。
「補強をした上でフレームの歪みを出すこと無く、設定されたヘッドアングルに仕上げる」ことは容易ではなく、溶接の為にフレームを保持する治具等では成しえません。HPNのカタログにある大きな三次元測定機はそのための装置です。
彼らは「溶接後の歪み抜きの技術無しに設定された寸法に仕上げることは不可能だ」と話しています。
HPNの工房に置かれている塗装前のフレームには、歪み抜きのために熱を加えた跡が各所に見られます。またフレームヘッドパイプ周りの溶接後にはステムベアリング圧入部に機械加工を行い、最終的には加工を行った各フレームが規定値に仕上がっていることを確認する為に計測治具を用い、完成検査を行います。
このようなノウハウと技術無くして、HPNと同様の強靭で正確無比なフレームを溶接工程を経て制作することは不可能であると実感しました。
そこで全く異なるアプローチによりフレーム補強を行ったのが、Reinforcementの提案するカーボン・ガセット・フレームです。
カーボン・ガセット・プレートによる補強方法は、レーシングカーや特別なスポーツカー、また航空機等に採用される方法で、接着工法によるボンデット・シャーシなどでも有名な、最も強靭で軽量な補強方法の1つです。
カーボン・ガセット・プレートをフレームに接着することで、熱を加えず重量増加もほとんど無しに高い剛性を得ることが可能となりました。これがフレーム補強に対するReinforcement!のアプローチです。
セットアップする前後サスペンション、リヤフレームはオーナーの使用用途に合わせて設計しています。ショートコクピット、ロングコクピットはもちろん、ホイールベースやキャスタートレールも自由に選択可能です。現在、オーナーとの打ち合わせも完了しこれから車体のセットアップが始まります。どうぞご期待ください!
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